2015年5月24日日曜日

猿之助さんの「男の花道」2


「いやあもう、泣いちゃったよ!
 泣かなかった?」

と、男性が階段を降りながら
連れの男性方に問うていたのですが、

泣きましたよ~!!

「男の花道」 ほんま、ええ話やな~。

あんまりよかったんで、
初めて舞台写真なるものを買ってしまいました。


前回は初日があけてから間もない3階正面、
今回は千穐楽間近の3階左前方。
3階左のお席は、今回が初めてです。

見え方が違って新たな発見もありました。

 
・芝居前
りき彌さんが本当の女性のよう。とってもおきれい。

壱太郎さん、
なんだかとってもお上手になっているような気が。 

蔦之助さん、いいお声。

・旅籠松屋
土生の喧嘩の場面が短くなったような(?)

・旅籠松屋の奥の離れ
歌右衛門の登場前に下駄の音。

目を開いて、しばらくして満面の笑み。

「見える、見える!」と歌右衛門。
富士の山。一座皆が号泣。 
(私も泣く。本当によかった。)

目を見えるようにしてくれた御礼に
お金を渡されるが受け取らず、
礼を言うのはこっちだ、
日本一の役者になることが、わしへの礼だ
自分も江戸に行って日本一の医者になりたい、
と土生。

花道の引っ込みで、富士の山がきれいだと。

そして、土生を見送る歌右衛門のキリリとした目
必ず日本一の役者になるぞ!という決意の目。
そして、にっこりと笑顔になって、
それから再びキリリとして正座して、
江戸へと向かう土生に手を突いて礼をする
(カッコイーー!!!)

・茶屋のむさしやの二階座敷
芸子三人(千壽さん、笑野さん、りき彌さん)が
とってもおきれい。
(前回は芸子さんたちをよく見る余裕がありませんでした。) 

御膳のお皿の上のお品がちゃんと違ってた。
愛之助さんと猿弥さんには、鯛。
(目がちゃんと白かった) 
土生たちには、さしみ。
(色見から察するに、カツオ?)

土生が筆で手紙を書く場面、
よくよく注意して見ると
実際に生書きしているわけではなかった。
(前回も今回も本当に書いているように見えました。)

舞台上手上の照明さんが女性だった。
三階正面後ろの照明さん(?)のなかにも女性がいた。
(女性だったので嬉しくなりました。)

・中村座の舞台
人形振り、ますます人形のよう。
素晴らしい。

壱太郎さんの所作が上手になっている気が。

1階後方と2階前方の通路に
江戸の人の拵えをした役者さんがいて、
大向こうをしたり、歌右衛門の懇願に返事をしたり、。
1階と2階のお客さんが嬉しそう。

・大詰

歌右衛門、花道から登場。
再会の感動のあまり七三で歩けなくなる。
 (会場から少し笑いが。笑うところじゃないと思うのですが。)

互いを信じていた歌右衛門と土生、
(相手をすっかり信じ切っていた二人の友情に感動!)
 
老松の着物、近くで見たら本当に豪華。
(近くといっても3階の花道の真上からです。)



「男の花道」本当に善いお話でした。

信じて委ねたからこそ、助けられた歌右衛門。

信じられて委ねられたからこそ、助けることができた土生。

役者生命を懸けてまで
感謝の気持ちを行動で示した歌右衛門。

医者として、譲らないところは絶対に譲らなかった土生。

交わした約束は何があっても必ず守る歌右衛門。

男の中の男やな~。


本日のお席からの眺め。
 
 
明治座3階左1列前方、想像していたより、
ずっとよかったです。 


これで「男の花道」見納めです。

私は色恋やお家騒動のお話よりも
人情や友情のお話のほうがずっと好きです。 

猿之助さんが本当にお上手だからからこそ
ストーリーに感動できたのだと思います。

皆様、善いものを見させていただき、ありがとうございました。


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