今年の初歌舞伎は新橋演舞場の夜の部でした。
三代目右團次襲名披露公演です。♪
お目当ては「黒塚」です。
一度、「黒塚」を一階席で見てみたかったんですよ～。
初めて見たのは襲名披露の演舞場で、はや5年前。
團十郎さんが阿闍梨、山伏は右近さん、門之助さん。
強力は猿弥さん。
二度目は二年前の歌舞伎座。
マイログを見てみたら日にちも同じだったので丸々二年前！
猿之助さんの新生歌舞伎座初出演の記念すべき舞台。
この時の「黒塚」が凄くよくって、とっても感動したんです。
阿闍梨は勘九郎さんで、強力がまさかの寿猿さん。
山伏は門之助さん、男女蔵さん。
本日の阿闍梨は右團次さん。
山伏は、門之助さん、そして、中車さん！
強力は猿弥さん。
いやあ、三階から見るのと一階で見るのとでは、
こうも違うとは！！！
私、お月様が見たかったんですよ～。
一階からはお月様、よーく見えました。
ところが、
一階からだと影が見えない！
一階と三階では他にもいろいろと、
随分違って見えました。
お席を変えて見てみるもんですね～。
ぜひ、一階、三階、両方でご覧になることを強くオススメします！
二階最前列でも見てみたいなあ。
お席とは別に、またまた変えてきてます、猿之助さん。
今回は、よりお能を感じました。
そして、より女の人に見えました。
魅せます！
衣装のお色も違って見えました。
照明のせいかしら。
とにかく四代目は、いつも必ず変えてくる。
あ、変わったなっていうのはわかるんですが、
どこをどう変えたのか詳しく知りたいなあ。
今日は久々にイヤホンガイドを聞きながらの鑑賞でしたので、
これまで知らなかったことがわかったのはよかったのですが、
次はイヤホンなしで両耳で生音を聞きながら見たいと思いました。
一階からだと、薄（すすき）の野原が密に生い茂っていて、
その中を、岩手が滑るように降りてくるように見えました。
滑るようにというのが、ポイントです。
それから、今回驚いたのが、中車さん。
歌舞伎役者としての所作に違和感がない。
本当にどれだけ努力をしているのか、と。
右近さんの阿闍梨もよかったです。
阿闍梨らしい阿闍梨で、神聖さを感じました。
そして、岩手を哀れに思う優しさも。
これまでは、「黒塚」って可愛そうな話だな、
せっかく信じた僧侶に裏切られちゃって、
って、切なくなってしまっていたのですが、
今回はこの作品の、より深い主題が理解できた気がします。
「黒塚」また見たい。
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