2017年4月7日金曜日

四月大歌舞伎「傾城反魂香」「帯屋」「奴道成寺」


今日は、猿之助さんは華のある役者になったと思いました。

四月の夜の部は猿之助さんの「奴道成寺」
だけ幕見しようと思っていたのですが、
やっぱり四階は遠いので三階の前列で見ることに。

「吃又」は、以前、演舞場で、
吉右衛門さん、芝雀さん(現雀右衛門さん)で
見たことがあったのですが、調べてみたら7年前でした。

その時は、三階右のお席から、石が見えなくって!
ガーン!!!! でした。ww

今日は正面のお席だったので、バッチリ見えました。♪
満足です。もうこの演目に思い残すことはありません。www

もちろん、吉右衛門さんは素晴らしかったです。

本当のどもりのようでしたし。
演舞場の時よりも、本当のどもりの人に見えました。
花道で見張っている時の表情も、よかったな。

今年の浅草歌舞伎は行かなかったので、
所々、みっくんがどう演じたのか妄想したりもしました。

菊之助さんのおとくはお上品でした。

菊之助さんと吉右衛門さんの義理の親子関係が
とってもステキだなと思います。
お二人とも、真面目な方という印象があります。
真剣に教え、教わっている姿が目に浮かぶようです。

錦之助さんの修理之助、お若かった。
隼人君に似ていました。
私としては、錦之助さんは悪役、色悪のほうが好みです。
このお役は浅草では梅丸くん。

東蔵さんは、いつものように良かったです。
他に、又五郎さん、歌六さん。
先月の国立のまんまのメンバーです。

ところで、このお芝居、よくかかりますが、
私としては、一度見ればOKという感じなので、
どうして、よくかかるのか、謎です。

同じく、昼の部の「熊谷陣屋」も
しょっちゅうかかっている印象があるのですが、
年に一度は、いやそれ以上、見たくなるものなのでしょうか?
謎です。

私は、わざわざ「熊谷陣屋」を観にいったということはなく、
見たい演目といっしょにかかるので観ているといった具合です。
今回は猿之助さんが相模なので観にいきますけどね。


さて、次は「帯屋」、初見です。
ボンボンの不倫の話というのは、
私はわざわざお芝居で見たくもないんですけど、
江戸時代の人は好きですよね、この手の話。
どうしてかしら???

見た感想は、壱太郎さん演じる丁稚がよかった。
長台詞がとっても面白かったです!
あれも前髪、これも前髪、という。

染五郎さん、昼の部で意地悪されているからか、
夜の部では、意地悪し返し楽しそうです。

吉弥さん演じる義母おとせ、
嫌な継母ぶりがよかったですが、
箒で逆に叩かれるところは
見ていて気分がすっきりしましたよ~。
吉弥さんはお姫様系よりも、
こういうお役のほうがよいなと思いました。

長衛門に藤十郎さん、お絹に扇雀さん。
藤十郎さん、お若い!


さて、お待ちかね、「奴道成寺」。

まさしく、待ってました! です。

ぱっと、劇場の空気が変わりました。

所化は若手と澤瀉屋中心。
こちらも見どころたっぷり。

一人ちいちゃな所化龍生くん。
頑張ってました。

所化たちの袈裟は白と黒。
美しく見えました。

所化からの手ぬぐい撒きがあったので、
一階席でご観劇予定の方、
しっかりゲットしてくださいませ~。

さて、

猿之助さんの踊りはやっぱり最高でした。

双眼鏡で姿を追っていても、
すーーーっと頭がまっすぐに動くので、
こちらも支点をフィックスした状態で
双眼鏡を左右移動させればよいという。

それは、

頭が揺れない、ぶれないからです。

凄いことです。


しなやかな動き、
滑らかな、柔らかな手の動き。

当代一の踊り手だと思います。


澤瀉屋!


今日は大向うがいっぱいかかって、
とっても気持ちよかったです。

仕事帰りに幕見できますもんね!

ところで、猿之助さんの舞踊って
夜の部の打ち出しにかかることが多いですよね。
どうしてかしら。

「奴道成寺」は初見でしたが、
大変良いものを見させていただきました。

桜満開の背景も、まさに今にぴったりでした!

烏帽子、ぶっかえり、お面の踊り、鐘の前の立ち回り、
鐘の上から場内を見渡す目力。

今日は寝る前に脳内再生して
浸りたいと思います。

猿之助さんの「奴道成寺」、
どうぞお見逃しなく!


四月昼夜の劇評 → 


ホント三階まで気がバンバン伝わってきて、
元気をもらいました。
さあ、週末頑張るぞ~




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