「伊勢音頭」は二度目です。
前回は三年前で、玉三郎さんが見たくて行きました。
今回はそのお役を猿之助さんが演っていて、
猿之助さんが見たくて行きました。
ずいぶん違う印象を受けました。
玉三郎さんの万野は玉三郎さんだったし、
猿之助さんの万野は猿之助さんだった。
それぞれ個性で、どちらもよかったです。
前回の「伊勢音頭」では、
当時の橋之助さんのお鹿が強烈でした。
顔からしてバカボンみたいで、すごくオーバーアクションで。
萬次郎さんのお鹿は顔もアクションもおとなしめでした。
役者さんによってずいぶん違うのですね。
貢は、染五郎さんのほうがおっとりしていて、
殺しの時も、夢遊病のような、憑かれたような雰囲気で、
私はいいなあと思いました。
前回の勘九郎さんの貢は狂気を感じて怖かったです。
調べてみたら、しかし、どちらも仁左衛門型の
やわらか型なのだそう。
菊五郎型は見ていませんが、激しいようなので、
私は仁左衛門型が好みなのだと思います。
ネットでは、猿之助さんの万野が怖い!
というつぶやきをよく見かけていましたが、
私は特に怖くは感じませんでした。
猿之助さんらしいな、とは思いましたが。
中日も過ぎたので、だいぶ変わってきたのかしら。
猿之助さんの万野は、
切られる時の着物のコーデがとっても気に入りました。
格子(黒白の細かいギンガムチェック)の着物に
襦袢が浅葱で、帯が黒地に柿色。
あんまり気に入ったので、
舞台写真買おうかと思って見に行ったら、
全体に淡い色になっていて、
特に浅葱が薄いぼけた色になっていたので、
買いませんでした。実物は鮮やかな浅葱だったんです。
舞台写真って、カラー調整してるんですね。
舞台で見たときの色に極力近づけるようにしてほしいです。
玉三郎さんはどういうコーデだったのでしょう。
同じだったのかしら。記憶にないです。
その時の配役を見てみたら、
仲居千野 中村 小山三
料理人喜助 片岡 仁左衛門
とあって、記憶がよみがえってきました。
小山三さんの出で観客が沸いたっけなあ。
そんなこんなで、「伊勢音頭」は、
染五郎さんの貢も、猿之助さんの万野も好みでした。
ほかには、若手が数人出ていました。
隼人君の場はサービス(?)
米吉くん綺麗でした。
梅枝くんは、
お化粧した顔より素顔のほうがよく見えるので、
もったいないなあ、といつも思います。
もっとお化粧工夫したらどうかしら。
珍しく立役で出ていた秀太郎さん、
さらりとしていながら、味があって。
今回もすてきでした。
秀太郎さんっていいなっていつも思います。
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